Gスタイナーの英語

 前からこの人の書く英語を読んでいて頭にすんなり入ったことがないが、複数の言語に通じた
人であるが故のわかりにくさではないか、ということに気付いた。似たような分かりにくさの人に
ハナ・アレントがおり、彼女の英語もすっきりと頭に入っていかない。彼女についてはアイザー・バー
リンあたりもいっていることがよくわからんといっていたらしく、最近では東大の憲法学者である
長谷部恭男氏が似たようなことを雑誌「未来」でいっていた。
 この人たちに共通しているのはドイツ語の文脈で生きていた人が英語で書き始めたことで、なにやら
難しげに言い回しを使うという悪癖がある、といえるのではないか。