2008-10-01から1ヶ月間の記事一覧

人は一生の間に何冊の本を買えるか?

学生時代に1年間に何冊くらい読めるのか、1日1冊で365冊とすれば生涯このペースでいっても2万冊程度か、とがっかりしたものだ。 今日の日経のコラムに東京電力の元社長平岩外四の蔵書42,000点が公開されるという記事が出ていた。漱石全集が8セットもあるとい…

みすず書房と私

みずず書房の新刊の4割は東京都と埼玉、千葉、神奈川の3県で5割、関西で3割後はその他の地域で売れるという話が聞いたことがあるみすず書房の本に関心を寄せる人なんぞは地域的に偏在しているのだ。東京あたりのブックオフではまれにみすずとか岩波の本が、…

ブックオフ傾向と対策

地方へ出張に行くとそこのブックオフへ寄ってみる習慣がついてしまった。田舎へ行けばひょっとすると掘り出し物があるかという淡い期待でいくのだが、現実はまったく逆のことが多い。地方の文化的なレベルをそのまま見せ付けられるようで悲しくなってくる。…

学問の下流化

ついにこういうタイトルの本が出てしまった。(「学問の下流化」竹内洋・中央公論)中身は書評がほとんどであるが、格差問題とか、 全国に文部省役人の天下り先の新設大学をがばがば設立して大学教員12万人。いつの間にこんなに学問大国となったのか。ノーベ…

学術出版は持続可能か?

猫猫先生の学者の「単著」についての文章を読んでいたら、たまたまあった手元の小冊子(こんなものが出ているんですね)に次のインタビューあり。 「むしろ気にかかるのは、モノグラフの「危機」がアメリカでもイギリスでも日本でもあると思うのですが、全然…

西田幾多郎記念哲学館

こんなものができていることがわかった。なんと設計は安藤忠雄。誰が企画をしたのかね。まさか、選挙区が地元のあの「IT」(イット)の元首相ではないだろうな。典型的な箱物行政のような気がするが、田舎に安藤建築がおったててあるのもおもしろいかも。東…

高田さん、お久しぶりです。

大航海の猫猫先生による「<文学>への軽蔑」を池袋ジュンクで立ち読み。80年代の文学や人文学への動向をまとめて、そのとおりとも思うがやはりアカデミズムがどこか「世間」の動きに取り込まれてしまったということが重要かと。学問なんてそんなに流行に左…

憂い顔の「星の王子様」その3

引き続き同書から P107 世の不思議はまだある。「フランス語を少しかじっている」「翻訳家」だという鳥取絹子というひとは、内藤初穂著「星の王子の影とかたち」の<18・鼎談「内藤の翻訳作法」>に登場して、「これだけの名訳」「究極のやりかた」「名訳…

憂い顔の「星の王子様」その2

加藤晴久さんがP136 で「新訳の訳者を含めて、広く世間の人々を惑わせたと思われる珍説」が書いてある「「星の王子さま」をフランス語で読む」の著者加藤恭子さんはこういう経歴です。(同姓同名の方はアナウンサーとか、金沢大がk教授とか、いらっしゃいま…

憂い顔の「星の王子様」

岩波書店内藤訳「星の王子様」の欠陥ぶりを指摘する加藤晴久さんの快著(2007年5月初版)。内藤訳の著作権切れの後、13種類もの翻訳が出る馬鹿騒ぎとその程度の悪さにあきれて、さすが国際フランス語教員連合副会長としては黙っておれないということだろう。…