小澤征爾の外国語能力
小澤征爾の英語というのはアメリカに何年も住んでいる
人にしては、なかなかのものであるということは有名である。
音楽の指揮についてはともかく、パーティの会話でさえも
お粗末で、そのせいでおアメリカ人が驚くという話もある。
英語でそうならば、ドイツ語ではどうなのか、ウィーン
歌劇場総監督などというものはドイツ語能力が低くても
勤まるものなんだろうか。
小澤:ウィーンでも、ザルツブルクでも、ベルリンでも、
最初のうちは随分酷評を浴びました。だから叩かれるのには
けっこう慣れていた。
村上:酷評を浴びるって、どんなことを言われたんですか。?
小澤:そのへんのことはよく知らないんだ。僕は新聞が
読めないから。でも悪く言われたのは確かみたい。まわりの
人がみんなそういっていたから。
「小澤征爾さんと、音楽について話をする」P309