高山博「世界史」

NHKの高校講座「世界史」で十字軍の説明を高山博東大教授がやっていた。わずか30分の番組であるが、TVの強みを利用して画像でうまく説明。高山の専門であるシチリア王国がもつ歴史的意味がよくわかった。それにしても今時の大学生だってこれくらい高度な内容を理解しているものはほとんどいないだろう。高校講座といって誰がみているのか、知らないが、地味な番組としておくのはもったいない内容。NHKは時々このようなすばらしい番組をこっそりとつくっている。素養のあるスタッフが隠れながらやっているみたいで実に愉快。「ハードアカデミズムの時代」の高山も淡々と説明し、実に好感がもてる。NHKも「世界遺産」もいいが、高山にもっと予算を与えて、ETV特集あたりでこの辺の歴史を説明する番組をつくってもらいたいものだ。