書物の消滅?

経済学者の池尾和人が4月20日の日経のコラム「蔵書管理の混沌、抜け出すには
完全電子化」で次のように電子化すれば本はいらなくなるといっている。

 「電子ジャーナルの出現によって(主として英文の)学術誌は心理的抵抗感なしに
捨てられるようになった。いつでもインターネット経由で検索し、必要な論文だけを
ダウンロードして読むことができるようになったからである。」
 ここまでは英文の学術誌の論文をプリントアウトして読むなどとということは、誰でも
やっていることであり、誰もおかしいとはおもわないだろう。だが、次に
「書籍についても同様の環境が提供されることになったら、捨ててしまえるようになるので
はないか。」といっている。
 この人はいつもどのような本を読んでいるのか、わからないので、そういう読書をしている
人なのか、としか、感想がわかない。この人は書き込んだり、線を引いたり、あるいは
ページを破いたりしない人らしいとしかわからない。グーグルがいくら公開しても、それを
ダウンロードして一部ならともかく、全部読むということはありえないだろう。