C.クライバー日本公演

1986年5月のカルロス・クライバーの日本公演がようやくNHKで再放送。
ご子息のメールアドレスを紹介したので、日本からファンの要望が
殺到したのかもしれない。
 この日本公演に先立ちI am lost to the world なるタイトルの関係者の
インタビュー集あり。トリスタンを指揮する鬼気迫るクライバー
映像がすごい。これをみてグレン・グールドが恍惚となって演奏して
いる映像を思い出した。クライバーが(フルトヴェングラーと同様に
!)艶福家であった証言もあった。父のエーリッヒも母も自殺であった
ようなほのめかしがあるが、初耳である。もし本当であるならば、
彼もその遺伝的資質をもちろん木にしていた証言もあるが、狂気(!)に
近いところで生きていたのかもしれない。
日本公演はこれをNHKで見てから25年くらいたっているのに改めて驚くが、
この演奏をアムステルコンセルトヘボウの演奏と比べるとやはり緊張度が落ちる。
ユニテル映像をクライバーが了承した理由も比較してみるとわかる。
 日本の観客の歓呼に答える映像が最初に出るが、最後に何度も
握手を求める観客の映像を残して欲しかった。
 それと地震速報を出すのはやめにしてもらいたい。確か昔アバド
ルツエルンのマーラー演奏中も地震速報を多発し、そのためか再放送が
あったが今回も再放送してもらいたい。