原発被害者救済の費用便益分析

国際チェルノブイリプロジェクト1991年報告会議でなされた報告についてコメントする
役割の審査官(K. Duncan,ダンカン)のロシャール氏の分析。
「さて、ロシャール氏の報告、コスト・ベネフィット/費用効果の問題ですが、
多くの人の耳には、この言葉(コスト・ベネフィット/費用効果)が冷たく響く
でしょう。残念な言葉の選択ですが、決して非道な方法に使われるのではないの
です。決して非道なつもりではなく、この分野全体も非道ではないのですが、
確かにそう聞こえてしまう。人というものは感情的に発言するもので、この問題
にも感情が入りすぎています。人の命をお金に換算することはできないと。
ある意味では、できませんが、ある意味では、そうしなければならない。
なぜなら、健康にお金を使いすぎるべきではないという人もいるからです。
全くばかげています!
国家予算すべてを健康にかけた結果、以前よりも悪くなることもありえるのです。
医者だけが金儲けをする結果になります。(p.55)」
http://besobernow-yuima.blogspot.jp/2012/07/ml-6-ml-17-13-httpyoutu.html

 この費用便益理論をどう考え、どこまでこの理論で行政上被害者救済を実施するか
ということが現在の福島において問われており、いうまでもなく為政者はそれを
考慮しながら政策を遂行している。ただ、問題は被害者側からいえば常に個々の人生が
かかっているわけで、社会がどこまでそれを受け入れるのか、どこで線を引けるのか、
状況をみながら物事が進んでおり、このロシャール氏が過去の経験から表立って
費用分析理論を述べることは現在も苦しんでいる被害者から反発をうけるのも
もっともである。