丸山真男と庄司薫

丸山真男書簡集6巻(みすず書房)で庄司薫へ出したものが一つもない。丸山生前に庄司は手紙を出しているはずだし、それに対する返答も丸山よりあるはずだが、どうしたことか書簡集には載っていない。個人的な手紙は公にさらさないという庄司の美意識が感じられるがどうか。書簡集のほとんどは「個人的」なものが多いし、なかには丸山からかなり苦言をのべられているかつての女子大学院生もあえて手紙を提供している。丸山の人柄をしのばせるのはこういう私的なつながりではないのか。薫クン、是非どこかで丸山先生の書簡を公表してください。