カリスマ中井久夫

猫猫先生中井久夫について、カリスマ化されることの危険性を述べておられます。
そもそも精神科の臨床医学がどこまで「科学」なのか、という問題がありますが、そういう学問であるからこそ人文的素養が診療に役に立っているということではないでしょうか。カリスマ化はよくない、ということですが、人間が長寿になって一向に成熟しない環境では、経験と洞察を備えた達人がカリスマ化されるのは、必然化と思います。千葉一幹の書評に「日本にはまだ中井久夫がいる」というタイトルのもの(「文学界」)があったかと思います。わたしにとってもまた砂漠のような日本に中井久夫がいることは希望です。だれもまだまとまった中井久夫論をかいていませんが、精神医学と人文科学の両方の素養が必要で、だれが適役でしょうか。そういえば中井さんの同じ資質をもった神谷美恵子さんについての文章も美しいものでした。
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誤りのご指摘ありがとうございました。上記訂正しました。未熟もので今後ともよろしくご指導ください。ちなみに上記千葉氏の書評には批判もその後ありましたね。