全集の値段

神田神保町の古本街を歩いていると文学全集や講座ものの値段が恐ろしく安いのに驚く。前の昭和49年の岩波版漱石全集は7000円で、鴎外全集は2万円、選集は8000円、志賀直哉4000円である。それでも売れないらしい。何分場所を取るので、置き場所がなくなって売り払うのか。吉本隆明が3000円で出ていたのには本当に驚いた。
今、戦後活躍したある京都の大学の先生の先週10巻を買おうか迷っているのだが、「日本の古本屋」を覗くと安いものでは4000円である。定価の10分の一、いくら30年前に出た本とはいえ、そしてあまり最近論じる人もいないとはいえ、あんまりだという気がする。ちょうど大学を卒業したころにこの本が出たのだが買えなかった。全集全般が安いかというとそうでもなくて、宮崎市定大森荘蔵はまだ定価を意識した値段がついている。

http://d.hatena.ne.jp/DrMarks/
 マルクス先生、漱石全集については上のような状況ですよ。