NHKスペシャル2009

NHK総合1月1日21:00〜23:00放送 「世界はどこへ向かうのか 日本はどう向き合うのか」
司会者を中心に出席者がその主張と立場に合わせて?左右に着席し、NHKらしからぬ率直な物言いが多くて期待以上の内容だった。
ただ、自らのいってきたこと、やってきたこととその結果について反省もしない人が多い中で、「市場経済原理主義」での対立軸で
番組を進めるのは難しい。結論は、経済はやるべき「規制緩和」と「規制強化」をしっかり整理して早くやってくれ、ということ、
外交はいい加減対米追従をやめ、自分の頭で考えて行動せよ、ということですね。
■まず、右にご着席の方々
竹中平蔵
 彼がいうように「市場経済原理主義」という単純化はおかしい。彼がやった不良債権処理なんてこの主義からは遠いのに、金子勝
 竹中がこの「主義」の中心人物であるかのようにいうのは更におかしいし、労働市場の自由化は竹中とはあまり関係がない。
 建築基準法や利息制限法による官製不況をもっと強く批判すべきだった。やるべき改革をやらないから、というのであれば、それが
 どのような改革であるのか、はっきりいうべきでしょう。
岡本行夫
 やっぱり経済なんてわからない人であるということがよくわかった。やっぱり前にも書いたがアメリカの代理人ですね。イラク戦争には
 アメリカにだまされたとかいっているが、今更そんなこというなよ。斉藤貴男に自著での記載に触れられ、イラク戦争への関与のおかしさを
 指摘されたが、この時は斉藤のヒット。国際貢献が常に対米追従になるというのが悲しい。恥を知れ。
八代尚宏
 誠実ではあるのであろうが、経済現場の実態を知らずに議論をして、うまく御用学者として利用されてしましそうな危うさのある経済学者。
 本当に最近までの日本経済の「好況」は労働市場の自由化の成果だと思っているのだろうか。日本的雇用で高齢者の能率が悪いということと
 労働市場の自由化とはすぐにはつながらないだろう。高齢者の待遇水準なんて個々の企業が考えればいいのだ。最近の日経「わたしの履歴書
 では小宮龍太郎の 弟子であるようだが、小宮先生、この労働市場問題についてどう思われますか。
 PS:途中で「脆弱な」を「キジャクナ」と読んでいた。番組の後の方で、金子勝がこれ見よがしに「ゼイジャクナ」と発言していたよ。
 呉智英先生にまた 馬鹿だと叱られるぞ。

■次はレフトウイングの方々
金子勝
 いくつかの事例を挙げて攻め入る話し方はかなり大衆ウケしたと思います。思わず「いいぞ」と茶の間で叫んだ人も多いのでは。だが、
 いつもそうだが、小泉・竹中路線とか、新自由主義とか、功もあり罪もあるものを単純化して「悪」というのはいかがなものか。政治家ならば
 それでいいが、学者はもっと冷徹に腑分けして評価できなければ駄目ですね。やっぱりマル経出身者は、とかいわれてしまうよ。もっとも左翼が
 消滅した日本では貴重な存在ではあります。
山口二郎
 思ったより論客であったので驚いた。確かに政治学者として、単純な「小泉改革路線」への批判は説得力あり。左翼とはいえないが、「改革」と
 いってここ数年やってきたことの怪しさをついていた。
・斉藤貴男
 最も古いタイプの左翼のにおいがしたが、彼のいうこともそういう人がいなくなりつつある中ではNHKが許容できる範囲内では貴重なのかも。
 個別事例をあげて全体を批判するのは、竹中のいうように説得力がないよ。対抗する政策を出さなくては。
・勝間さん
 爺さんたちのイデオロギー対立みたいなところから離れて、言いたい事をいっていたのは好感が持てたが、ジェンダー指数?を持ち出して
 論議をし始めたらげんなりした。
 最後に「教育、教育、教育」とかいっていたが、そんなものの効果が現れるのは10年以上かかるよ。それにあなたの駄本が売れているような
 日本に希望はないんでは。
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