差しあたって見るべき本」

 以下本日池袋LIBLOSで立ち読みした人文書、とりあえずメモります。金とスペースが潤沢であれば購入したいが・・・。この種の本が一斉に同じ棚に並ぶのは日本でも数件の本屋だけでしょうな。
①ぼくの哲学もどき ぶんまお トランスビュー
http://www.transview.co.jp/books/9784901510691/top.htm
 この著者のことは初めて知った。哲学者が現実問題に切りいるのは大歓迎であるが、必ずしも同意できないところもあり、どこか腰が引けいているところもある。じっくりと全体を読みたい。
中井久夫
 みすず書房エッセイシリーズ7冊め。あとがきで「ヴァレリーと××」という連作論考を準備中とあるので、待ち遠しい。
 
③ギンズブルク みすず
 原本からいくつかの章を選んで翻訳。全部を訳して出版することは商業的に難しいのでしょうね。
 
④格差論リーディングス 伊藤元重
 最後の賞での伊藤教授の解説で、先進国の非熟練労働者はグローバル化によって発展途上国の労働者と競争する局面に立たされるが、グローバル化によって物価下落等のメリットもあるはずであるからして彼らにとっても必ずしもデメリットだけではないという面もある、との指摘あり。とにもかくにも自由貿易論も机上の理論以外にも光と影があるはずであるからして経済学でのしっかりした実証をお願いしたいものだ。貧困と格差は別の問題というのも重要な視点。
内田樹 街角の教育論
 至極まっとうかとも思うが、そんな当たり前のことさえ、教育者が論じていないという現実の方が恐ろしい。
⑥ 苅谷邦彦 
 安部アホ政権の教育再生会議のレベルが今の日本国の知的状況を示しているということか。
松岡正剛
  こんな会があるとは知らず。内容をみるとNHKの吉本講演に負けず劣らずではないか。読書による知識を断片に並べて、それらから引き出す結論がその割には貧しい。個々の専門家からみえれば噴飯ものの部分もあるが、別の土俵へ引き込まれるとその専門家は反論できなくなるという図式。田中優子先生も会員のようですね。
ランド研究所 文藝春秋
 アメリカのシンクタンクというのは実体があってうらやましい。