オリンピックと国家

ようやくオリンピック騒動も終わったが、メダル獲得数を見ると国力を反映して
いるだけ。産業力も韓国の元気さに負けているが、こんなところでも日本の衰退が
感じられる。
 ところで国籍を変えて参加する人もおり、そもそもいつまでこんな国の代表を
出すというようなことをやっているのだろうか。普通の何とか選手権ではこれまで
国家を前面に出すことはない。私が応援することにしているのは、あまり聞いた
こともない小国の選手である。昔、加藤周一がやはり日本人を応援し、活躍すると
感動する、といっていたのには驚いた。西川長夫先生なら国家ごとのオリンピック
なんてやめろ、というだろうが、樋口陽一先生は肯定するだろうのだろうか。
 オリンピックに入賞したから、国家が報奨金を支払うというのも、何か国威発揚
貢献したということなのだろうか。北朝鮮では、メダルを取れば天国のような生活が
でき、ダメなら強制労働らしいが、日本の国民の感覚も昔の東側共産主義国家とそう
変わらない。