被ばくによるガンのリスクについての誤った情報

どうしてこういうものがまとまってちゃんと他に出ないのか、不思議な話である。
こういう時に学問的にどういう議論になっているのか、説明できない学者などは
税金泥棒である。以下は学習院大学田崎晴明さんのサイトより。

「責任ある立場の人たちには、そういう重要な基準をしっかりと理解し、正確に
伝える義務がある。本質的でないから間違ってもいいという理屈はあり得ないと思う。
そして、何よりも重要なことだが、こんな基礎的なこともきちんと伝えられないようで、
どうやって、もっと込み入ったデリケートなリスクの問題について議論していこうというのか」

http://www.gakushuin.ac.jp/~881791/housha/details/cancerRisk.html
実は、この「公式の考え」が多くのところで誤って伝えられていた。
それも、個人のブログにいい加減い書いてあるといった話だけではなく、大手の
新聞の報道、文部科学省や学術会議からの文書にまで間違いが見られたのだ。しかも、
ミスを指摘しても、なかなか誤りと認めず修正もしてくれなかった。
ある意味で、ほとんど「どうでもいい」話なのだが、日本における放射線のリスクに
ついての情報の伝達がどれほどいい加減だったか(あるいは、いい加減であるか)を
示す典型例なので、記録のため付属文書「被ばくによるガンのリスクについての
誤った情報」にまとめておいた
http://www.gakushuin.ac.jp/~881791/housha/details/cancerRiskSupp.html

2011 年 6 月 17 日付けの日本学術会議会長談話「放射線防護の対策を正しく理解するために
またしても典型的な誤りである。
「わが国の科学者の内外に対する代表機関」の会長が、「放射線防護の対策を正しく理解
するために」と題して発表した文章に初歩的なミスがあるのは、いったいどうしたことだろう?

金澤さん、貴兄が会長職を去るにあたって発表した声明に初歩的だけれど重要なミスがあった
のは実に残念な、そして、取り返しのつかないことだと思います。しかし、そのミスをミスと
認めず、口先だけで言い逃れようとする「注記」を後に残すのは、科学者の誠実さに関わる、
はるかに深刻な行為だと私は信じています。既に「注記」は万人の知るところとなってしまい
ましたが、これからであっても、より誠実な形に「声明」を修正されることをお考えになっては
いかがでしょうか