ヴィシー政権の功績

正月の朝日新聞の社説にフランスでも昨年ヴィシー政権を見直すと言う
本が出てベストセラーになっていると書いてあった。
 そんなことがおこっているとは露知らず、ネットで調べると簡単に分かった。
朝日新聞もはっきり書けばいいのに、手間をとらせる。
 Eric Zemmourという物書き、エッセイストが10月に「フランスの自殺」と
言う本を出し、たちまち2013年度末に25万部売れたのだが、問題はその内容。
68年の五月革命以来、40年間に渡ってフランス的価値が破壊され、移民や、
フェミニズムや同性愛が世の中をダメにしているという話らしい。

 この著者はアルジェリア系のユダヤ人だが、以前から放送で差別的な発言を
したりして、罰金をとられたりしてなかなか有名人らしい。
以下の録画の50分頃から、ヴィシー政権フランス国籍ユダヤ人を助けたという
議論が始まる。もっとも外国籍のユダヤ人を犠牲にして、との話であるからあきれる。
https://www.youtube.com/watch?v=SV4IK7yC56Y

ジャック・アタリとも論争(言い合い?)をやっている。
https://www.youtube.com/watch?v=6UbE50qB52Y
 フランスが失業問題を始めとして経済的に低調であることはそのとおりであるが、
世の中がうまくいかないとトンデモが出てくるのは世の東西を問わないということ
か。
こちらはアメリカ人のPAXTONという歴史学者が70年代にVichy政権の実像を
描いて、それ以降定番になっている本で、Zemmourは「ドクサ」であると
批判している。