網野善彦批判の系譜

http://www.hi.u-tokyo.ac.jp/personal/kazuto/shohyou/fujiwara.html
東大の本郷和人氏による網野批判。小谷野敦「日本売春史」における
網野批判から、網野が構想していた中世像自体へのアプローチ方法に
ついて疑問を投げかける。
 確かに近代から見た中世を見たときに、我々の視点から自由にならずに
バイアスをもったまま過去を美化または歪曲しているのではないか、と
いう臭いが網野史学にはプンプンする。ご本人はマルクス史学批判から
過去の歴史の読み直しを行い、それまでの中世像があまりにもあまりな
ものであったので、対抗像として提出したのだが、いつの間にかミイラ採りが
ミイラになったのかもしれない。

http://ameblo.jp/nichigetusho/entry-10006450663.html
まず理念型を作り上げ、それを実証するためにその自体の日本の一部の現象を
とりあげて、こんなこともあるから他もそうだった、とする手口自体が
極めて怪しい。これを天皇制でやられると、いまでもそうであるような
自らの政治的立場に都合のよい面だけを前面に出して、敵を叩くという
不毛な議論になりがちである。

http://blogs.yahoo.co.jp/pferd1042000/30695134.html
 小谷野氏と他では敵対している渡辺京二も網野批判をしているとは
知らなかった。

http://www.scs.kyushu-u.ac.jp/~hatt/amino1.html
「ぼくは虐げられた人々の側にこそ、ほんとうに人間らしい心が
あると考えているんだ」これだけでもバイアス十分で、歴史学会の
太宰治のようである。
「永原慶二氏は『20世紀 日本の歴史学』で、網野史学を批判し
た。二人はともにマルクス主義歴史学唯物史観から出発した。
青年時代から親交があり、網野は明らかに永原の影響下に歴史
学を志した。しかしある時期から距離のある立場を取った。永
原は網野史学を戦前の日本浪漫派の歴史観に共通すると見た。」
 永原氏の懸念は、網野の心情的歴史学への批判として的を得ている。
次のようなタイトルの本も出ている。
http://www.iwata-shoin.co.jp/bookdata/ISBN978-4-87294-570-6.htm